マイナンバーカードを手に入れたので、「e-Tax」を使って「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出しようと思ったら、めっちゃわかりにくい…
これ、何も調べずに提出できる人っているの?ってくらい難しかった…
そこで今回のブログ記事では、私が実際に「e-Tax」を用いて「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出した経験をもとに、これから開業を考えている方に向けて具体的なやり方や手順、ポイントを紹介します。
「開業届」や「青色申告承認申請書」の書き方、提出後の確認方法など、疑問に思うことがあればぜひ参考にしてみてください。
画像多めの記事ですので、じっくり読んでみてくださいね。
e-Taxで開業届や青色申告承認申請書を提出する前に用意するもの
「e-Tax」で「開業届」や「青色申告承認申請書」を提出するために、まず最初に必要なものについて紹介します。
最初に必要なのはマイナンバーカードです。
マイナンバーカードの取得方法は個人によって異なりますが、市役所で「マイナンバーカードを作りたいです」と伝えると、職員が丁寧に対応してくれます。
次に、マイナンバーカードを読み取るための端末が必要です。
パソコンでは、インストールして利用する「e-Taxソフト」を使って、「開業届」や「青色申告承認申請書」を提出します。
e-Taxには「e-Taxソフト」「e-Tax(WEB版)」「e-Tax(SP版)」があります。「WEB版(ブラウザ)」や「SP版(スマホ)」は、申請できる手続きにいくつかの制限があります。
例えば、今回目的としている開業届や青色申告承認申請書の提出は「e-Taxソフト」でしかできません。
パソコンでマイナンバーカードを読み取るには「ICカードリーダー」が必要です。
私が使用しているICカードリーダーは「ACR39-NTTCom」です。USB接続のICカードリーダーで、問題なく使うことができました。
また、パソコンとICカードリーダーを使ってマイナンバーカードを読み取るには、「公的個人認証サービス利用者クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)」のインストールが必要です。
参考
e-Taxで開業届や青色申告承認申請書を提出するやり方の流れ
e-Taxで「開業届」や「青色申告承認申請書」を提出するやり方の流れは以下の通りです。
- 利用者識別番号の取得
- 電子証明書の取得
- 手続を行うソフト・コーナーを選ぶ
- 申告・申請データを作成・送信する
- 送信結果を確認する
参考
正直、難しくてよくわからないので、開業届と青色申告承認申請書を提出するやり方について私が実際にやったことを順番に紹介していきます。
e-Tax受付システムにログイン
まずは、e-Taxホームページから受付システムにログインしましょう。
これはマイナンバーカードの利用者登録を行い、e-Taxへのログインや申請書の作成をできるようにするのが目的です。
Step1
e-Taxホームページ右上「ログイン」→「受付システムへログインする」をクリックします。
Step2
表示された「受付システム ログイン」から、「マイナンバーカードでログイン」をクリックします。
Step3
「マイナンバーカードでログイン」をクリックすると、「推奨環境チェック結果」が表示されてエラーが発生する可能性があります。
エラーが出た場合は、案内に従って「公的個人認証サービス利用者クライアントソフト」やブラウザ拡張機能「e-Tax AP」をインストールしてください。
Step4
「推奨環境チェック」をクリアすると、「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」画面が表示されるので「ICカードリーダライタで読み取り」をクリックします。
「NFC/おサイフケータイ」対応のスマホがある場合には「スマートフォンで読み取り」でもOKです。この場合はマイナポータルアプリのインストールが必要です。
Step5
マイナンバーカード作成時に設定した4桁の利用者証明用パスワードを入力し、「OK」をクリックします。
これでe-Taxにログインできたました!
マイナンバーカード方式の利用開始
e-Taxにログインできたので、続けて「マイナンバーカード方式の利用開始」を設定します。
Step1
「初めてe-Taxをご利用される方はこちら」から「マイナンバーカード情報の確認へ」をクリックします。
Step2
マイナンバーカード情報として「氏名」「生年月日」「住所」「性別」を入力して次へ進みます。
Step3
「利用者情報の入力」では「氏名」「電話番号」「職業」「住所」「提出先税務署」「メールアドレス」など、必要なを入力します。
Step4
入力した利用者情報を確認し、内容に間違いがないことを確認して送信すれば、マイナンバーカード方式の登録完了です。
e-Taxのログインする際に必要となる「利用者識別番号」は、マイナンバーカードを使用してログインすることができるため、特に控えておく必要はありません。
e-Taxのログインやインターネット申告などで必要になる「利用者識別番号」が発行されますが、以降はマイナンバーカードでログインすることができるため、特に控えておく必要はありません。
「利用者識別番号」は「e-Taxにログイン→利用者識別番号の通知・確認から」いつでも確認できます。
これでe-Taxを使う前準備が完了です。
e-Taxソフトで開業届と青色申告承認申請書を書くやり方
e-Taxソフトを使って「開業届」と「青色申告承認申請書」を書くやり方を分かりやすく紹介します。
e-Taxソフトでは「書く」「署名する」「送信する」の3手順が必要です。
まずは、「e-Taxソフト」をパソコンにダウンロード・インストールします。
e-Taxソフトは開業届や青色申告、確定申告など、税に関する書類の作成や申請できるソフトです。
e-Taxソフトは「e-Taxソフトのダウンロードコーナー」のページからダウンロードできます。
参考
上記サイトの手順に従って、必要なソフトをインストールしてください。
- ルート証明書等のインストール
- 信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトへの登録
- e-Taxソフトのダウンロード
- 税目プログラムのインストール
e-Taxソフトの起動
e-Taxソフト起動し、「マイナンバーカードを利用する」にチェックを入れて次へを押します。
続けて「利用者名」を入力して「保存」を押します。
これで初回起動の設定が完了し、e-Taxソフトが使えるようになりました。
まずは開業届から書いていきましょう!
開業届の書き方
e-Taxソフトを使った「開業届」の書き方について紹介していきます。
- メニューボタン「作成」
- 「申告・申請等」→「新規作成」→「申請・届出」→「所得税」
- 「個人事業の開業・廃業等届出」の「個人事業の開業・廃業等届出書」にチェック
- 「申告・申請等名」に任意の名称を入力
- 「申告・申請等基本情報」を入力
Step1
e-Taxソフト左メニューボタン「作成」から「1.申告・申請等」→「2.新規作成」→「3.申請・届出」→「4.所得税」を選択して次へ進みます。
Step2
申告・申請等の作成画面が表示されるので、「個人事業の開業・廃業等届出」から「個人事業の開業・廃業等届出書」にチェックを入れて次へ進みます。
Step3
「申告・申請等名」に任意の名称を入力して次へ進みます。
Step4
「申告・申請等基本情報」を記入していきます。ここに書いた内容が「開業届」に反映します。
ちなみに、私が書いた部分は「個人番号」「提出先税務署」「提出年月日」「氏名」「納税地(自宅の住所)」「電話番号」「生年月日」「性別」「職業」です。入力し終わったら「OK」を押します。
Step5
「申告等基本情報を変更しました」と表示されて、帳票一覧に、作成中の「開業届」が作られました。
Step6
作成中の「開業届」をダブルクリックすると編集できます。追記する箇所があれば追記して「作成完了」を押します。
これで、e-Taxソフトを使って「開業届」を書くことができました。
青色申告承認申請書の書き方
続けて、e-Taxソフトを使った「青色申告承認申請書」の書き方を紹介します。
書き方の流れは「開業届」と同じです。
- メニューボタン「作成」
- 「申告・申請等」→「新規作成」→「申請・届出」→「所得税」
- 「所得税の青色申告承認申請」の「所得税の青色申告承認申請書」にチェック
- 「申告・申請等名」に任意の名称を入力
- 「申告・申請等基本情報」を入力
- 作成中の「所得税の青色申告承認申請書」をダブルクリック
- 必要個所を入力
Step1
e-Tax左側メニューボタン「作成」から「1.申告・申請等」→「2.新規作成」→「3.申請・届出」→「4.所得税」を選択して次へ進みます。
Step2
申告・申請等の作成画面が表示されるので「所得税の青色申告承認申請」から「所得税の青色申告承認申請書」にチェックを入れて、「任意の名称」「申告・申請等基本情報」を入力。
Step3
「所得税の青色申告承認申請書」が作成中になるので、内容を編集するためダブルクリックします。
Step4
「青色申告承認申請書」が表示されるので、「2 所得の種類」以下の必要個所を入力して「作成完了」を押します。
「青色申告承認申請書」の「6 その他参考事項」の箇所は、記入に注意が必要です。
(1)簿記方式:青色申告で65万円控除を受けたい場合は「複式簿記」にチェックを入れる。
(2)備付帳簿名:65万円控除を受けるために「現金出納帳」「売掛帳」「買掛帳」「経費帳」「固定資産台帳」「預金出納帳」「総勘定元帳」「仕訳帳」にチェックを入れる。
参考
e-Taxソフトで開業届と青色申告承認申請書に署名するやり方
e-Taxソフトを使って「開業届」と「青色申告承認申請書」を書きました。
次は、書いた書類に「電子署名」をします。
- メニューボタン「署名可能一覧へ」
- 「電子署名」→「書類を選択」→「署名」
- 「ICカードを利用」を選択
- 「公的個人認証サービス(マイナンバーカード)」を選択
- 「署名用パスワード」を入力
Step1
e-Taxソフト左側メニューボタン「署名可能一覧へ」から「1.電子署名」→「2.書類を選択」→「3.署名」を押します。
Step2
電子署名のウィンドウが表示されるので「ICカードを利用」を選択して次へ進みます。
Step3
認証局サービス名を「公的個人認証サービス(マイナンバーカード)」を選択して次へ進みます。
Step4
マイナンバーカードを作成した時に設定した、英数字6~16桁の「署名用パスワード」を入力します。
署名用パスワードはマイナンバーカードを受け取ってから1日程度経たないと使えないようなので注意してください。5回間違えるとロックされます。
Step5
電子署名の確認ですが、よくわからないのでそのままOKを押します。
これで「開業届」と「青色申告承認申請書」への電子署名完了です。
e-Taxソフトで開業届と青色申告承認申請書を送信するやり方
「開業届」と「青色申告承認申請書」を書き終わり、電子署名も完了しました。
次は、e-Taxソフトを使用して、書類を税務署に提出するやり方を紹介します。
提出はとても簡単です。
左側メニューボタン「送信可能一覧へ」から「1.送信」→「2.書類を選択」→「3.送信」→「4.OK」を押します。
これで「開業届」と「青色申告承認申請書」の送信完了です。
エラーが表示されなければ、問題なく税務署へ送信できているかと思います。
この送信データは審査中になります。
後日、e-Tax受付システムにログインし、受付結果が「受付完了」となっているのを確認しておきましょう。
また、メッセージボックスもチェックして、税務署からの返信や重要な連絡があるか確認してください。
不備や内容の確認がなければ、税務署からの返信メッセージや電話連絡はないようです。
e-Taxで開業届と青色申告承認申請書を確認するやり方
個人事業主の場合、銀行口座を作る時に「開業届」を提出してくださいと言われる場合があります。
e-Taxで「開業届」や「青色申告承認申請書」を確認し、印刷するやり方について紹介します。
Step1
e-Tax「WEB版」にログインしたら、「送信結果・お知らせ」を開きます。
Step2
「メッセージボックス一覧」から「操作に進む」を押します。
Step3
e-Taxで送信したメッセージが表示されるので、確認したい書類を選択します。今回は開業届を選択しています。
Step4
「受信通知」の画面が表示されるので「帳票表示」を選択します。
Step5
「帳票一覧」が表示されるので「個人事業の開業・廃業等届出書」にチェックを入れて「帳票表示」を押します。
Step6
「帳票イメージの表示を行います。よろしいですか?」とポップアップが表示されるので「はい」を押します。
Step7
「個人番号印刷設定」が表示されるので、好みの選択をして「OK」を押します。
Step8
開業届の「PDF」が作成されます。「表示」または「保存」から、開業届の確認や印刷することができます。
e-Taxで開業届と青色申告承認申請書を提出するやり方のまとめ
e-Taxで「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出するやり方について紹介しました。
正直、めちゃくちゃ操作がわかりにくくて大変でした…
税務署に行くことなく、ネットで「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出できるのは便利ですが、税務署から何の返事がないのもまた不安でもあります。
e-Tax公式サイトで、もう少し操作をわかりやすく説明してくれたらいいのにと思います。
e-Taxで「開業届」と「青色申告承認申請書」の出し方わからないよ~確認ってどこでできるの?と言う人は、是非このブログ記事を参考にやってみてくださいね。