「BLUETTI」の「EB3A」という超小型ポータブル電源についてレビューしたいと思います。
「BLUETTI EB3A」は2022年3月に発売した製品で、今回はEB3Aを提供していただいてレビュー記事を書いています。
結論を最初に述べると、「BLUETTI EB3A」は、家に1台持っておいた方が良い商品です。
キャンプや車中泊などのアウトドアで電源を確保することはもちろん、地震や停電などの非常時の備えとしても安心できるからです。
「BLUETTI EB3A」は小型軽量で高性能なポータブル電源として人気がありますが、実際に使ってみた感想と評価を紹介したいと思うので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
BLUETTI EB3Aの特徴
「BLUETTI EB3A」は、持ち運びに便利な超小型のポータブル電源です。
超小型でありながら、最大600Wの出力ができるだけでもすごいのですが、電力リフト機能で最大1200Wの性能を発揮します。
それでは、「BLUETTI EB3A」の主な特徴を見ていきましょう。
- 最大600W出力
- 電力リフト機能
- 高速充電
- アプリ遠隔操作
- 簡易UPS機能
- エコモード機能
- リン酸鉄リチウムイオン電池
最大600W出力
「BLUETTI EB3A」は9つの出力ポートがあり、同時に給電が可能です。
AC100V出力ポートは2つあり、合計で最大600Wまで出力できます。
600Wあれば、冷蔵庫やテレビ、扇風機などの家電製品も安心して使うことが可能です。
また、DC12V出力ポートやUSB出力ポートも備えており、スマホやタブレットなどのデバイスも同時に充電できます。
- シガーソケット
- DC5521×2
- USB Type-C
- USB Type-A×2
- AC出力×2
- ワイヤレス充電
電力リフト機能
「BLUETTI EB3A」は、最大1200Wまでの高負荷機器にも対応できる特殊な機能を持っています。それが「電力リフト」です。
電力リフトとは、「BLUETTI EB3A」が内部のバッテリーから一時的に大量の電力を引き出すことで、最大1200Wまでの高負荷機器を起動させることができる機能です。
例えば、エアコンやドライヤーなどの起動時に大きな電流が必要な機器は、通常のポータブル電源では使えません。
しかし、「BLUETTI EB3A」なら、電力リフトを使って起動させることも可能です。
ただし、この機能は短時間しか持続せず、バッテリーの消耗も早くなるため、頻繁に使うことはおすすめしません。
高速充電
「BLUETTI EB3A」は、約30分で80%、約1時間でフル充電できるという驚異的な充電速度を誇ります 。
これは、ACコンセントからの充電で最大430Wの高速モードを使うことができるからです。ただし、バッテリーが高温になるため、劣化を早める可能性もあります。
通常の充電であれば、標準モード(最大268W)でも十分な速さで充電可能です。
アプリ遠隔操作
「BLUETTI EB3A」は、スマホやタブレットから操作できる便利な機能もあります。
専用のアプリをインストールすれば、Bluetooth経由で「BLUETTI EB3A」と接続できます。
アプリでは、「BLUETTI EB3A」の残量や入出力状況を確認したり、AC出力ポートやエコモードのオンオフを切り替えたりできます。
アプリ操作は「BLUETTI EB3A」を遠くに置いて使う場合や、寝る前に電源を切る場合などに便利ですね。
また、APPでは、「BLUETTI EB3A」のファームウェアのアップデートもでるため、最新の機能や改善点を受け取ることができます。
簡易UPS機能
「BLUETTI EB3A」は、簡易的な無停電電源装置(UPS)としても使えます。
UPSとは、停電や電圧変動などの際に、バッテリーから電力を供給して機器の動作を維持する装置です。
「BLUETTI EB3A」は、AC入力ポートとAC出力ポートを同時に使うことで、UPSとして機能します。
例えば、「BLUETTI EB3A」を家庭用コンセントに接続し、充電しながらAC出力ポートからノートPCやルーターなどに給電するとします。
このとき、停電などで家庭用コンセントからの電力が途切れても、「BLUETTI EB3A」が自動的にバッテリーから電力を供給し続けます。
UPS機能を使えば、ノートPCやルーターなどの機器は、停電によるデータの消失や通信の切断を防ぐことができます。
エコモード機能
「BLUETTI EB3A」は、エコモードという節電機能も備えています。
エコモードとは、AC出力電力が10W以下、DC出力電力が1W以下の状態を4時間経過すると、自動的に出力がオフになる機能です。
エコモードはON/OFF設定や、OFFになる時間設定が可能です。
リン酸鉄リチウムイオン電池
リン酸鉄リチウムイオン電池は、リチウムイオン電池に比べて長寿命で安全性の高いバッテリーとして人気があります。
BLUETTI EB3Aはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているため、長期間、そして頻繁に使う人にとって安心して利用することのできるポータブルバッテリーと言えます。
BLUETTI EB3Aの付属品は?
「BLUETTI EB3A」の付属品は以下の通りです。
- EB3A本体
- AC充電用ケーブル(180cm)
- PV充電用ケーブル(150cm)要確認
- 取扱説明書
- 保証カード
- 合格証明書
今回、「BLUETTI EB3A」は提供していただいた商品になります。
取扱説明書によるとPV充電用ケーブルはオプション品となっています。通常は付属していない可能性もあるので購入前の確認をおすすめします。
BLUETTI EB3Aの使い方
「BLUETTI EB3A」は、家庭用として使うのはもちろん、約4.6kgと超軽量なのでアウトドアや屋外に持ち出すポータブル電源としても最適と言えます。
私は、主に家庭・屋内でポータブル電源を使うことを想定しています。
静岡という土地柄、東海地震や富士山の噴火など、災害に備えておきたいのが主な理由です。
基本的な使い方
「BLUETTI EB3A」を使うためには、まず電源を入れる必要があります。
電源ボタンは「DC電源ボタン」「AC電源ボタン」「LEDライトボタン」の3つです。
- いずれかのボタンを軽く押すと、パネル画面が点灯します。
- 使用したい電源ボタンを1秒程度押すと、対応電源がONになります。
- いずれかのボタンを3秒程度押すと、電源がOFFになります。
例えば、USBを使いたい場合にはDC電源を3秒程度押して、緑のランプが点灯すればOKです。
パネル画面はぱっと見でもわかりやすい表示となっていますね。
「OUTPUT」は現在の出力。真ん中が残りのバッテリー容量で、下に表示されているのがおおよその残り使用時間です。
上記画像だと、バッテリー容量は65%です。USB接続の小型扇風機とスマホ充電で9Wの出力で、約14時間くらい使えるという表示となっています。
電源の周波数は地域によって合わせて設定してください。
パネル画面点灯→AC電源オフ→ACとDC電源ボタン同時に長押し→ACボタンで周波数切替
炊飯器は使える?
試しに240Wの炊飯器を使ってみました。もちろん、範囲内の出力なので問題なくご飯を炊くことができました。
240Wの出力の場合、約40分の使用でバッテリー容量26%ほど消費しました。
他、900Wの電気ケトルと800W~1050Wの電子レンジをを接続してみましたが、残念ならが動きませんでした。
10秒くらいは動きますが、「OVERLOAD」と表示されて停止します。停止した場合は、一旦電源を切って再起動する必要があります。
電子レンジは電力シフト機能をONにすることで動きました。100ccくらいの水を1分間あたためてみましたが、熱めのお湯にすることができました。
UPS接続
パソコンをUPS接続してみました。
まず、「BLUETTI EB3A」を家庭用コンセントからAC入力で充電します。そして、パソコンの電源を「BLUETTI EB3A」のAC出力に接続します。
続けて、停電を想定して家庭用コンセントを切断したところ、パソコンの電源が落ちることなく使い続けることができました。
重要なデータを取り扱う場合には、万が一に備えて「BLUETTI EB3A」のUPS接続を利用すると、安心してパソコン作業を行えます。
BLUETTI EB3Aの充電
「BLUETTI EB3A」の充電ケーブルはパソコンやモニターでよく見かける形状です。代用できるかはわかりませんが、特殊な形状ではないので、紛失・破損時には比較的入手しやすいかもしれません。
EB3Aの充電は初期設定で標準モード(最大268W)となっています。
家庭用コンセントと接続すれば充電が開始されますが、ファンの回る音と温風が出てきます。機械が熱を持った時の独特の臭いがあり、それなりに熱を発生していることが想像できます。
ファンの音はうるさいと感じませんでしたが、気になる方は静音モードがおすすめです。
バッテリー容量38%から充電開始。
約30分で40%の充電完了となりました。標準モードでも十分な充電速度ではないかと思います。
ソーラーパネルでの充電は以下の記事を参考にしてみてください。
BLUETTI EB3Aのアプリの使い方
「BLUETTI EB3A」のアプリの使い方について紹介します。
Step1
「BLUETTI」のアプリをインストールします。
Step2
アプリを開き、かんたんな説明読み進めて次へ進みます。
Step3
「ログイン/登録」または「オフラインモード」を選択します。今回は「オフラインモード」を選択します。
BLUETTIに会員登録すると、ファームウェアのアップグレードや問い合わせなどが簡単に行えるようになります。
Step4
スマホのBluetoothをON、「BLUETTI EB3A」の電源をONにして表示されたデバイスをタップすれば接続完了です。
アプリの操作はかんたんで、直感で操作できるかと思います。
右上の設定ボタンからは「充電モード」「電力リフト機能」「ECOモード」「ECOシャットダウン時間」「LED制御スイッチ」などのON/OFF設定などが行えます。
会員登録するとファームウェアアップグレードや取説(英語)を見れるようになります。
BLUETTI EB3Aのメリットとデメリット
「BLUETTI EB3A」は、優れたポータブル電源ですが、すべての製品を動かせるわけではありません。
メリットとデメリットを比較して、自分の用途に合っているかどうか判断する必要があります。
ここでは、私のレビューをもとに、「BLUETTI EB3A」のメリットとデメリットをまとめてみました。
BLUETTI EB3Aのメリット
- 小型軽量で持ち運びやすい
- 高性能で多機能な出力ポート
- 簡単な操作と見やすいパネル画面
- 電力シフト機能
「BLUETTI EB3A」のメリットは小型で軽量であるという点です。
268Whの容量ながら、重さは約4.6kg、255*180*183mmというサイズなので、気軽に持ち運びできるのは嬉しいですね。
出力ポートも豊富なので、様々な用途で活躍してくれます。
説明書を読まなくても直感的に操作できるボタンやアプリがあるので、機械操作が苦手な人でもかんたんに扱えるポータブル電源となっています。
そして、電力シフト機能を使えば、最大1200Wの製品を動かすことも可能なので、災害時にどうしても電子レンジやドライヤーなど高出力製品を使いたい時にはとても助かります。
BLUETTI EB3Aのデメリット
- バッテリー容量が少ない
- 出力が足りない
- 防水ではない
実際に使ってみると、バッテリー容量や出力が物足りない印象です。
家庭用、かつ災害用と考えると、停電時に安定して電子レンジが動かせたり、冷蔵庫を長時間動かせる大容量ポータブル電源の方が安心できます。
もちろん、2万円台という低価格、そして超小型のポータブル電源としてはとても優秀なので、小型家電の動作やスマホの充電、アウトドアや車中泊などの短期間使用であれば最適な商品だと思います。
ただ、防水ではないので、外で使う際には急な雨などに十分注意したいですね。
BLUETTI EB3Aの使い方とレビューのまとめ
「BLUETTI EB3A」の使い方とレビューについて紹介しました。
「BLUETTI EB3A」は2万円台と低価格でありながら、268Whの容量、最大600Wの高出力で停電・災害時やアウトドア・車中泊でも活躍します。
同等のポータブル電源と比べても小型サイズなので、気軽に持ち運べるのも嬉しいですね。
ただ、使っているうちに「あれも動かしたい」「これも動かしたい」と思うようになり、さらに大きいサイズのポータブル電源が欲しくなってしまいました。
また、ソーラーパネルによる充電にも興味を持ったので、ソーラーパネルを購入して節電にもチャレンジしてみたいと思います。
小型のポータブル電源に興味のある人はぜひ「BLUETTI EB3A」を検討してみてくださいね。